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2014年11月29日土曜日

最終回 「堺目市英緒町10―10―2」


最終回 「堺目市英緒町10―10―2」





短編小説「堺目市英緒町10ー10ー2」 記事一覧


第1  第11回
第2回  ・第12回
第3回  第13回
第4回  ・第14回
第5回  ・第15回
第6回  第16回
第7回  ・第17回





最終回 「堺目市英緒町10ー10ー2」


「ではどうぞー」

「ありがとうございます。それで屋上に行きたいんですけど……屋上でコーヒーも飲みたいんです」






2014年11月28日金曜日

第19回 「堺目市英緒町10―10―2」


第19回 「堺目市英緒町10―10―2」









短編小説「堺目市英緒町10ー10ー2」 記事一覧


第1  第11回
第2回  ・第12回
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第6回  第16回
第7回  ・第17回





第19回 「堺目市英緒町10ー10ー2」


 気が付けば病院のベッドだった。

 そこは真っ白な部屋で、俺の身体もまた真っ白だった。

 包帯(ほうたい)という包帯が身体中に巻かれ、軽い動きはなんとか出来たのだが、まだこの目だけは、いつもの気怠(けだる)い朝を迎えている状態だった。





2014年11月26日水曜日

第18回 「堺目市英緒町10―10―2」


第18回 「堺目市英緒町10―10―2」







短編小説「堺目市英緒町10ー10ー2」 記事一覧


第1  第11回
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第7回  ・第17回




第18回 「堺目市英緒町10ー10ー2」


 街に巣くっていたどうしようもない悪党共。そいつらが蜘蛛(くも)の子を散らすように散逸(さんいつ)していった。そしてその中央には、あの色だ。
 格好いい角張ったマスクを着け、鮮やかな彩色が施(ほどこ)されたマントを靡(なび)かせ、ダイヤモンドでも貫(つらぬ)けないだろう胸当てを装着し、様々なボタンが設置されたベルトを巻き、陸上選手以上の太ももから伸縮性のブーツがすうっと流れている。

 間違いない。あの色で間違いない。




2014年11月25日火曜日

第17回 「堺目市英緒町10―10―2」


第17回 「堺目市英緒町10―10―2」







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第7回  ・第17回




第17回 「堺目市英緒町10ー10ー2」


 この密室に存在した音は、音楽のようで音楽ではなく、ラップのかけ合いのようでロックでもあり、そして居心地の良いアンビエントでもあり、目覚まし時計でもあった。ああそうだ、これは目覚まし時計だ。目覚まし時計に違いない。







2014年11月24日月曜日

網葉きよら電子書籍「堺目市英緒町10―10―2」 第16回


第16回 「堺目市英緒町10―10―2」









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第7回  第17回




第16回 「堺目市英緒町10ー10ー2」



「……いや、多分だけど間違ってないと思う」

「だ、だよな。だったらなんであんな感じなんだ?」

「……分からない。けど――」

「けどなんだよ?」

「足りないのかな?」

「……俺らの技術が?」

「うん、多分」

「……そうか……だったら、こっちもガチで行かないと――うおっ! おい梶山! お前モニター見てみろよ!」

「へ?」

「いいから右のモニターだ!」



2014年11月22日土曜日

第15回 「堺目市英緒町10―10―2」


第15回 「堺目市英緒町10―10―2」









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第1  第11回
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第3回  第13回
第4回  ・第14回
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第6回  第16回
第7回  第17回




第15回 「堺目市英緒町10ー10ー2」


 ――ガチャン

 涙で歪(ゆが)んだモニターを覗(のぞ)けば、また白黒映画が放映されていた。その映画は、どうやら恋愛ものらしく、綺麗な目をした女優さんがバイクの後ろに跨(またが)り、運転中の男共々、涼しげな風を浴びていた。

『ああ……いいなあ……。風、俺も浴びたいなあ……。外はどうなっているんだろう?』

 右のモニターを見ると、街の様子は落ち着いていた。警察が出動したらしく、手当たり次第に悪そうな奴を捕まえていた。

『そうか……こっちも良かった……。じゃあ、俺の日常は?』



2014年11月21日金曜日

第14回 「堺目市英緒町10―10―2」


第14回 「堺目市英緒町10―10―2」








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第7回  第17回




第14回 「堺目市英緒町10ー10ー2」


 ――ガチャン

『ああ……、そして最後に出される玉子。最初に玉子が出されると聞いていたのだが、ここでは違った。最後だったのだ。箸(はし)でシャリを掴むと、その大きな大きな玉子が、[ぷるん]と揺れた。その反動を利用して彼女の方を見る。ああやっぱりだ。やっぱり彼女は笑っている。良かった……。最初はどうなるかと思っていたけど、本当に良かった……』



2014年11月20日木曜日

電子書籍公開 「堺目市英緒町10―10―2」 第13回


第13回 「堺目市英緒町10―10―2」






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第1  第11回
第2回  ・第12回
第3回  第13回
第4回  第14回
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第6回  第16回
第7回  第17回




第13回 「堺目市英緒町10ー10ー2」


 彼が何を言っているのかサッパリだった。それはそうだろう。俺の口内にある洋梨が嫌という程大きくなっているのだ。これをもって何かを考えるというのも酷な話。なにしろ、俺の歯がキュキュウ鳴っている。これは歯の治療どころではない。すべての歯が、鋼鉄とかいう訳の分からない物体によって、上へ下へと押しつぶされている。
『このまま突き抜けてしまえ。そうすれば痛くない』と、一瞬思ったが、それはそれで痛そうだ。しかも、歯が取れたところで、その歯はどこへ行くのだろう? 全部飲み込んでしまうのだろうか? いや、そういう話ではない。それよりこの口だ。今はまだ耐えられる大きさだが、このままいけば裂けてしまう。両サイドの口角(こうかく)がミシミシ唸っている。あと少しで破裂してしまう。俺の口が破裂してしまう。






2014年11月18日火曜日

網葉きよら参加マガジン「月刊群雛3月号」


今日は宣伝になります。





日本独立作家同盟様主催の電子書籍「月刊群雛3月号」に、
私こと「網葉きよら」の短編、
「ありったけのマーマレード」
のご掲載を頂いております。


こちらの月刊誌は、様々なインディー作家が集結し、色とりどりな作品を発表している、かなり珍しい電子書籍となっております。


気になる販売サイト情報ですが、日本独立作家同盟様のご尽力により、様々な電子書籍サイトにてお取り扱い致しております。


日本独立作家同盟様「月刊群雛 刊行リスト」へ


なお、BCCKS様では、オンデマンド本(紙本)もございますので、

「電子書籍は扱いにくい」

という方でもお気軽にご購入頂けるようになっております。


BCCKS様「月刊群雛3月号」のページへ


さらに、当ブログにおいて、「ありったけのマーマレード」の序盤を公開しております。
併せて閲覧頂けると幸いです。


「ありったけのマーマレード」第1回記事へ


また、「月刊群雛」様には、私も再度参加させて頂れば、と思っておりますので、詳細が決まり次第、こちらのブログにて告知させて頂きます。

いつになるか分かりませんが、その際はどうぞよろしくお願い致します!





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2014年11月17日月曜日

新書紹介「胎児の世界」三木 成夫 著


新書紹介「胎児の世界」三木 成夫 著




こちらの新書は1983年初版となり、私が所有しているものは2001年18版です。




著者

三木 成夫

1925年香川県に生まれる。
東京大学医学部卒業。
東京芸術大学教授・同保健センター所長。
1987年に逝去される。
著書に、「内臓のはたらきと子どものこころ」「生命形態学序説」「人間生命の誕生」などがある。




2014年11月16日日曜日

閑話休題って休憩のことじゃないらしいよ。


「閑話休題」とは、余談をやめて本題へ戻る時に使うそうです。






今月の休憩記事は、インディーバンド番組「いかすバンド天国」の中から、さらにマイナーかつ優良なバンドを紹介させて頂きます。



いかすバンド天国
このテレビ番組は、様々なインディーバンドが競い合う音楽バラエティー番組で、1989年から放送を開始、1990年にはその幕を閉じた伝説的なテレビです。


様々なバンドがこの「イカ天」からデビューしたわけなんですが、その中でもとりわけ有名なところでは、

「BEGIN」

「GLAY」

「ジッタリンジン」

「フライング・キッズ」

「たま」

「remote」

「THE BLANKEY JET CITY」

あたりのバンドがあげられます。


がしかし、もう少し掘り進んだ、あるいは深く深く潜ったところには、センス光りしている原石なるバンドが埋もれていました。


もちろん、聞き手側の個人差はあるでしょうけども、当時の私の耳が感じとるに、以下のバンドなどは「個性の塊」以外の何者でもない存在でした。


その原石の中でも、私が特に好みなバンドをこちらに掲載致します。





2014年11月14日金曜日

第12回 「堺目市英緒町10―10―2」


第12回 「堺目市英緒町10―10―2」






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第12回 「堺目市英緒町10ー10ー2」


 俺は胸に刻まれた傷を見なかった、いや見たくはなかった。だが、無常にも、真ん中のモニターが裂けた割れ目を如実に捉えており、それが目に届いた時点で、すべての視界を放棄(ほうき)した。その間にも俺の胸からは、絶えず信号が発信されていて、それがどこへ向かっているのか頭で整理せざるを得ない状況に置かれていた。
 しかし、整理すればするほど乱雑になってゆき、その乱雑が[痛み]という現実的な黒い物体を伴って、俺のすべてへと戻って来る事となった。だから俺は、



2014年11月13日木曜日

第11回 「堺目市英緒町10―10―2」


第11回 「堺目市英緒町10―10―2」







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第1  第11回
第2回  第12回
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第7回  第17回


第11回 「堺目市英緒町10ー10ー2」


「は? え? なにそれ? なに……なんなんだよそれ?」

「見れば分かるでしょ。あなたバカじゃないの?」

「……だからそれで……」

「あなたを……んや、この際だから、あんたって言うけど、コレ使ってあんたを切るに決まってるじゃんか。ほんとバカだねえリア充(じゅう)は……」

「…………」

「さてさてふむふむ、んじゃ時間ないし、ザクリと行きますか」





2014年11月12日水曜日

第10回 「堺目市英緒町10-10-2」


第10回 「堺目市英緒町10-10-2」







短編小説「堺目市英緒町10ー10ー2」 記事一覧


第1  第11回
第2回  第12回
第3回  第13回
第4回  第14回
第5回  第15回
第6回  第16回
第7回  第17回



「堺目市英緒町10ー10ー2」 第10回



 ――ガチャリ

 扉が閉まる音が、どこか哀しげでもあった。だが、本当に哀しいのは俺の方だ。装着された器具はそのままに、太ももの止血もなく、指は完全に潰れてしまった状態でいる。
 なにより、置かれた状況が何がなんだか理解も出来ず、ただただ身体の痛みのみが存在し、それが各々主張を始めているものだから、どこからが現実でどこからが夢なのか全く以て分からずにいた。外へ飛び出してしまいそうな俺の気持ちだけは理解したのだが、それを引き留めるのには思考がどうやら必要らしかった。



2014年11月10日月曜日

第9回 「堺目市英緒町10-10-2」


第9回 「堺目市英緒町10-10-2」







短編小説「堺目市英緒町10ー10ー2」 記事一覧


第1  第11回
第2回  第12回
第3回  第13回
第4回  第14回
第5回  第15回
第6回  第16回
第7回  第17回



「堺目市英緒町10ー10ー2」 第9回


 彼はささやかに微笑み、そして俺の頭を撫(な)でた。それが俺にとって屈辱だったのか、頭を思いっ切り振り回していると、例の大型器具が上からガチンと降って来た。
 その衝撃が目眩(めまい)を伴(ともな)うと、俺の頭はかき氷状態となり、口から氷ならぬ、嗚咽(おえつ)をまき散らす事となった。これがまた痛く、先程の指が可愛く思える程で、今度は直接脳へ届くものだった。だが、何故か頭の痛みは少なく、彼がハンドルを回せば回すほど、どんどん抜けて行った。いや、抜けたと言っても、それが外へ漏(も)れる訳ではない。
 指の時とは逆で、身体の端(はし)へ端へと流れて行ったのだ。しかも、その速度は思っていたよりも速く、とても制御出来るようなものではなかった。それによって手足の重苦もさらに酷くなり、まるで、俺の手足が俺自身であるかのような錯覚が生じていた。



2014年11月9日日曜日

電子書籍公開 「堺目市英緒町10-10-2」 第8回


第8回 「堺目市英緒町10-10-2」







短編小説「堺目市英緒町10ー10ー2」 記事一覧


第1  第11回
第2回  第12回
第3回  第13回
第4回  第14回
第5回  第15回
第6回  第16回
第7回  第17回



「堺目市英緒町10ー10ー2」 第8回



「モニターっすよ! ほら! あなたがカフェで寛(くつろ)いでますよ? 先週みたいですね! いやあ、いい絵だなあコレ。なんか映画みたいな風景っすよね? これ、どこのカフェですか? 俺も行ってみたいなー」

 ――ギューリギューリググググッ

「止めろやあアアアアア!! 痛ってえええええ!!」

「モニターっす! じゃあ真ん中! 見えます? あなたの指がホラ、こんなパープルになってるっす! いい色してますねっ! どうですかこれ?」


「ヒッ……ヒッ……ヒッ……」

「駄目っすよ気絶は! じゃあ一番右のモニター! あれが重要なんすよ! ちょっとこっちも手を休めますんで、見て下さい!」


 俺の右肩だけが震(ふる)え、その度に、左目から涙が溢(あふ)れ出た。




アクセス障害について。


アクセス障害について。


この2日間、当ブログにおいて閲覧出来ない不具合が発生しておりました。


最初は私個人の設定ミスなのかな、と思っていたのですが、実際はそうではなく、「Blogger」さん側にアクセス障害が発生していたようです。


「ガジェット通信」さまの記事へ


現在は修復されており、ブログも閲覧可能となっておりますので、今後ともご贔屓にして頂ければ幸いです。


また私からも、今回の件に関しましてお詫び申し上げます。




2014年11月8日土曜日

網葉きよら短編小説「堺目市英緒町10-10-2」 第7回


第7回 「堺目市英緒町10-10-2」







短編小説「堺目市英緒町10ー10ー2」 記事一覧


第1  第11回
第2回  第12回
第3回  第13回
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第7回  第17回
第8回  第18回
第9回  第19回
第10回 最終回



「堺目市英緒町10ー10ー2」 第7回



「あ……やっぱそっち系だったかあ……。それであの、それは有り難いというか、分かったんですけど、吉良さんが手に取ってるやつは、どうやって何に使うんですか?」

「アハハハハハッ! すぐ分かりますって! それより左のモニター見て下さいよ。アハハハッ! いや笑っちゃ失礼か。けどあれ、ぶっちゃけ笑いますって!」

 画面を見れば、会社で上司に怒られている俺が映っている。しかも、それを天井カメラで撮っているものだから、回りの状況も如実(にょじつ)に映し出され、OL達が口元に手を当てながらクスクス笑っている姿までもが捉(とら)えられていた





2014年11月6日木曜日

読書は「月1冊以上」「電子書籍利用は2割」だそうですよ。


読書は「月1冊以上」「電子書籍利用は2割」だそうですよ。


「リセマム」様の記事へ




リセマム様の記事より、一部引用


 リサーチバンクは、「読書週間」(10月27日~11月9日)に合わせて、「読書に関する調査」を実施した。月に1冊以上本を読んでいる人は45%で、読書をするのは「自宅でくつろいでいるとき」がもっとも多かった。最近1年間に電子書籍を利用した人は2割にとどまった。

 調査は10月17日~22日、10代から60代の男女1,200人を対象に実施した。

 読む本の冊数は、「週に数冊」(6.5%)、「週に1冊程度」(12.8%)、「2~3週間に1冊程度」(11.3%)、「1か月に1冊程度」(14.8%)を合わせて、5割近くが月に1冊以上の本を読んでいた。その一方、「1年に1冊以下」(15.3%)や「本を読むことはない」(13.2%)という人も3割近くいた。






2014年11月5日水曜日

田中せいやさんの小説が2冊同時発売です!


田中せいやさんの小説が2冊同時発売です!




今回も、2作同時の発売です!



















両著は、BCCKS様にて取り扱っておられます!



「BCCKS」内、昭和の道草へ


「BCCKS」内、昭和の空耳へ



今作の「昭和の道草」「昭和の空耳」は、タイトルのとおり「昭和」という時代について書かれたもので、ある意味作者さまの自伝的小説といっても差し支えがないほどの作品です。

また、両著合わせて130作以上ものショートショート、短編が収録されており、お手軽かつずっしりとした、まるで昭和そのものな電子書籍になっております。






2014年11月4日火曜日

「未来惑星ザルドス」 映画のお話です。


「未来惑星ザルドス」 映画のお話です。





こちらの映画は「1974年イギリス製」となり、低予算で製作された作品です。




監督


ジョン・ブアマン



















出演


ショーン・コネリー

シャーロット・ランプリング

ジョン・アルダートン 他







<未来惑星ザルドス 予告編>




2014年11月2日日曜日

第6回 「堺目市英緒町10-10-2」


「堺目市英緒町10-10-2」 第6回






短編小説「堺目市英緒町10ー10ー2」 記事一覧


第1  第11回
第2回  第12回
第3回  第13回
第4回  第14回
第5回  第15回
第6回  第16回
第7回  第17回
第8回  第18回
第9回  第19回
第10回 最終回



「堺目市英緒町10ー10ー2」 第6回



 見れば、そこに卑猥(ひわい)さは映っておらず、代わりに俺の日常が、普通の生活風景が映し出されていた。しかも、俺の部屋内までもが映像となって現れ、歯磨きシーンだとか風呂のシーンだとか、あるいは料理のシーンだったり寝ているシーンだったり、とにかく、あらゆる俺の日常が、あの小さなモニターへ描き出されていたのだ。



2014年11月1日土曜日

第5回 「堺目市英緒町10-10-2」


「堺目市英緒町10-10-2」 第5回






短編小説「堺目市英緒町10ー10ー2」 記事一覧


第1  第11回
第2回  第12回
第3回  第13回
第4回  第14回
第5回  第15回
第6回  第16回
第7回  第17回
第8回  第18回
第9回  第19回
第10回 最終回




「堺目市英緒町10ー10ー2」 第5回



 それにしても、いったいどういう事なんだろうか? 俺は白い車に追われて、それで気が付いたらココ。しかも裸で拘束中。これは嫌な予感しかしない。それにあのモニターはなんなんだろう。一番右は分かるけど、他の二台は[俺専用]らしい。という事は、これは何かの実験で、テレビとかDVDとかを見せさせられるような、そんな感じなんだろうか。
 しかしそれだと、拘束の意味が分からない。それに街を映し出しているあのモニターも意味不明だ。あっそうか、単なるストレス発散か何かだろう。こんな閉鎖的な部屋にいれば、外の景色が見たいって思うに違いない。現に俺は、あのモニターをずっと見続けている。
 やはりそうだ、そうに違いない。だったら安心だ。何も怖い事はない。けど、何の実験かくらいは聞きたいのが本音でもある。今度彼が入って来たら聞いてみよう。実験だったら言わないかもしれないけど、無理矢理こんな所へ連れて来られたんだから、それくらいは許してくれるだろうし。